蒼い風がいま胸のドアを叩いても

<font color="#3cb371">「鴫宮の手記-杉野和泉守物語 第7話」</font>
辛丑 二黒先勝 晴

07:00、私邸。朝の来客なし。
07:30、起床。
08:20、発進!
09:10、相模国府到着。
10:40、正五位下相模左近新権少将、長門美咲様に参拾参度目の拝謁。
「最近、リビドーが低下しています。男性は、溜まったモノは吐き出さないと
前立腺ガンになる恐れが高いと、何かの本で読みましたので、時折、半ば
強引に吐き出すのですが、若い頃のような勢いはありません。ええ、年を取る
のは、辛いモノです。そして、近々に集団見合い、いや、合同面接会が
またまたあるのですが、参加予定社を見たら、昨年、遺恨を生んだ社名が
見えまして、わたしが穏やかな気持ちで臨めれば良いのですが、熱いパトスが
ほとばしって、往年の名悪役レスラー、タイガー・ジェット・シンのように
暴れてしまう危険性があるので、一度は辞退しようと思ったのですが、
某組織が推薦状を出してくださるという話になり、そのご厚意を裏切るワケ
にもいかず、オリンピック精神で参加する決意を致しました次第であります」
と、報告す。
13:00、北北東に進路を取り、某教室に向かう。(了)

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