新宿の寒い日

丙辰 八白赤口 勤労感謝の日 曇

約束の時間から15分遅れて彼女はやってきた。
再会。1年前、お互いの仕事が忙しくなって自然消滅して以来の、である。
話が始まると彼女はしばらく止まらない。全力で話す。もうしゃべるしゃべる。
笑って怒って、何やらぶつくさ言う。手が止まり、何かじいっと考え込み、
また笑う。
「もう離さないで」
「離すものか」
二人はこの後、どこへ行ったか。
言わぬが花であろう。