夢の途中

<font color="#3cb371">「鴫宮の手記-杉野伊勢守物語 第十二話」</font>
庚申 一白仏滅 晴時々曇

(ザ・シギミヤタワーにて、伝聞)
06:00、私邸。朝の来客なし。
06:30、目覚めるも起き上がれず。
09:00、ようやく起床。
09:50、発進!
10:30、相模国府到着。
11:15、従四位上左近中将で、12日付で従三位東大寺司長官に転任昇進が決定
している長門美咲様に四拾七度目にして最後の拝謁。
長門中将様に最初にお会いしたのが、08年4月。2年7ヶ月、思えば夢のように
過ぎてしまいました。今思えば前々任者の新中納言真奈美どのは健康上の支障を
抱える私に『働け働け』と尻を叩くばかりで少々恨みもございます。前任者の
権少納言ヤナギハラどのはおっとりした方でしたが、二言目には『酒を控えろ』で
ございましたが、左近中将どのは私の言うことに基本的に一切反論がありません
でしたから、大変お名残惜しく存じます」と申せば、左近中将応えて曰く、
「古来『さよならは別れの言葉ではなく再び会うまでの遠い約束』と聞く、
勢州(伊勢守)どのもお元気で、ごきげんよう」と。
爽やかに締め括りを飾ったのであった。

13:10、北方に進路を取り、漂流教室に向かう。

(了)
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「夢の途中」来生たかお
http://www.youtube.com/watch?v=b_NiK-HHNJo